R1株式会社は2025年12月12日、ラクスル株式会社の株式を対象とする公開買付届出書を提出し、2026年3月11日には応募52,470,078株、買付け後の株券等所有割合を86.47%とする公開買付報告書を提出した。本稿は登記情報(2026年8月21日取得)・官報・EDINET・日本年金機構の記録をもとに、この公開買付け以降に登記・公告として残った事実を時系列でたどる。

この記事でわかること

  • ✓ R1株式会社による公開買付け(買付価格は訂正公開買付届出書で1,710円から1,900円に変更、買付期間55営業日)
  • ✓ 応募株券等の数52,470,078株、買付け後の株券等所有割合86.47%で成立(2026年3月11日の公開買付報告書)
  • ✓ 2026年6月30日、官報に合併公告(相手方は株式会社ペライチ)と会社分割公告(相手方はノバセル株式会社)
  • ✓ 登記簿は現行分を取得できておらず、閉鎖された登記簿2本までの記録にとどまる
  • ✓ 厚生年金被保険者数は546人(2026年8月14日時点)

上場時代

ラクスル株式会社は、印刷・集客支援の受発注プラットフォーム「ラクスル」や段ボール・梱包材の「ダンボールワン」などを展開し、当社及び関係会社12社で構成され「調達プラットフォーム」「マーケティングプラットフォーム」の2セグメントで事業を行っていた(有価証券報告書「事業の内容」)。2025年7月期(連結)の売上高は619.5億円、当期純利益は27億円、総資産は443億円だった。2025年10月報告の有価証券報告書「大株主の状況」では、日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)13.71%、松本恭攝12.63%、株式会社日本カストディ銀行(信託口)12.23%が上位3者だった。

転換点

R1株式会社は2025年12月12日、ラクスル株式会社に対する公開買付届出書を提出した。買付価格は1株につき1,710円、買付期間は2025年12月12日から2026年2月4日まで(33営業日)、買付予定数は61,062,650株(下限39,699,100株、上限なし)、買付代金は1019.2億円(101,923,255,406円)とされた。届出書の「買付け等の目的」には「公開買付者は、合同会社乃木坂ホールディングス(以下「乃木坂ホールディングス」といいます。)、Rパートナーズ合同会社(以下「Rパートナーズ」といいます。)及びWestStreetAsiaEquityPartnersIEEHoldcolllLLC(以下「WestStreetAsiaEquityPartners」といい、乃木坂ホールディングス及びRパートナーズと総称して「GSSPC」といいます。)がそれぞれその持分の11.22%、63.68%、25.10%(小数点以下第三位を四捨五入。)を直接保有するR3株式会社の完全子会社であるR2株式会社(以下R3株式会社を「公開買付者祖父母会社」といい、R2株式会社を「公開買付者親会社」といいます。)の完全子会社であり、本公開買付けを通じて株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)プライム市場に」との記載があり、完全子会社および上場廃止についての記載もある。

ラクスル株式会社は同日、意見表明報告書で本公開買付けに賛同する意見を示し、応募するか否かは株主の判断に委ねるとした。買付期間はその後、2026年2月4日の訂正公開買付届出書で末日が2026年2月19日に、2026年2月19日の訂正公開買付届出書で買付価格が1,710円から1,900円に、末日が2026年3月9日に、2026年2月24日の訂正公開買付届出書で末日が2026年3月10日にそれぞれ変更された。2026年3月11日の公開買付報告書によると、買付期間は2025年12月12日から2026年3月10日(55営業日)、応募株券等の数は52,470,078株、買付け株数も52,470,078株、買付け後の株券等所有割合は86.47%となり、本公開買付けは成立した。2026年3月17日、R1株式会社は株券等保有割合を86.13%とする大量保有報告書を提出し、R1株式会社が親会社となった。

登記と公告でたどる再編

2026年3月17日、Keyrock Capital Management Limitedの株券等保有割合を0.0%とする報告があった。2026年3月19日には野村アセットマネジメント株式会社が2.96%とする報告を、2026年3月30日にはMY.Alpha Management HK Advisors Limitedが0.0%とする報告を、2026年4月6日にはベイリー・ギフォード・アンド・カンパニーが0.0%とする報告を行った。

2026年6月30日、官報に合併公告が掲載された。相手方は株式会社ペライチで、消滅会社の立場にある。同日、官報に会社分割公告も掲載され、相手方はノバセル株式会社で、分割会社の立場にある。

2026年8月21日取得の登記情報によると、ラクスル株式会社の登記簿は現行分を取得できておらず、閉鎖された登記簿2本までの記録にとどまる。閉鎖時点までの記録では、資本金は2024年12月31日時点で28.8億円(2,883,527,554円)、発行済株式の総数は2024年12月31日時点で59,152,744株であり、これらが閉鎖簿に記録された直近の値である。

雇用と最新決算

厚生年金被保険者数(日本年金機構)は546人(2026年8月14日時点)。gBizINFOの従業員数は350人。

最新の決算である2025年7月期(連結)は、売上高619.5億円、営業利益38.2億円、経常利益34.6億円、当期純利益27億円、総資産443億円、純資産159.8億円だった。経常利益は営業利益の0.9倍、売上高営業利益率は6.2%、売上高純利益率は4.4%、自己資本比率は36.1%だった。

業績

有価証券報告書・決算公告の公表値による業績の推移を下表・図に示す。

出典

官報(合併公告・会社分割公告)/ EDINET(公開買付届出書・訂正公開買付届出書・意見表明報告書・公開買付報告書・大量保有報告書・有価証券報告書)/ 登記情報提供サービス(2026年8月21日取得)/ gBizINFO / 日本年金機構